黒りんご

携帯電話をiPhoneに変えた。

iPhone

あのMacworldでの基調講演から1年半、やっと日本でも使えるようになった。

待ちきれずにiPod touch買ってしまっていたから感動は半分かもしれない。それでもインターネットがやっと使える形で手の内に入ってきたことが、とても楽しい。

新しいiPhoneにしてやられたことの一つに、日本語IMがある。
iPhoneの標準日本語キーボードとして普通の携帯電話のようなテンキーのレイアウトが採用された。これはiPod touchのときには無かった。普通の携帯電話からのユーザーの移行のためだけかと思ったが、これにはタッチスクリーンならではの革新的な入力方法も組み合わせられていた。

たとえば「か」のキーを押さえると、四方に「き」「く」「け」「こ」が表示され、指をずらすと確定できる。

iPhone Japanese IM

慣れると、キーを目的の方向にフリック(指ではらう)するだけでも入力ができてしまう。このタッチスクリーンを活かしたキーボードが新しいiPhoneで一番感動したことかもしれない。
iPhone紹介ビデオの21分くらいから、このキーボードの解説がある。

他にもちょっとしたことで唸らせてくれることがたくさんある。
とにかく、使っていて楽しく、持っていてうれしい。



( 8月6日 追記)
iPhoneはQWERTY配列のキーボードであってもユーザーの状況に応じてレイアウトが変更される。
例えば、メールを作成するときにこういう変化がある。(他にもうないのかもしれないけど)

normal

通常時のレイアウト

address

メールアドレス入力時のレイアウト


BlackBerryでは、アドレス入力時にスペースを押すと”@”と”.”が入力できるようになっている。
どちらもユーザーの利便性を考えているのだけど、やっぱりiPhoneの方がわかりやすいな。

( 9月23日 追記)
iPhoneが発売されて2ヶ月、IMが変更された。 これには、遅すぎる動作は別にしても、疑問と不満が多くあった。

iPhoneのIMは、読みを入力するごとに変換候補が現れ、それを要素ごとに確定していくというスタイルだった。 多くのユーザーは文の要素など考えずに変換するだろうから、なかなか思い切ったことをしたなと思った。 接尾語の手前で確定など、普通は意識しないだろうから。 他にも、語の連携を学習しない、候補群が画面からはみ出す、といった欠陥に不満を感じていた。 あと、タイポを補正する機能にはユーモアがあった。 例えば「またあした」と入力すると、「股下」などの候補が現れるが、「また明日」は現れない。 完成度は低いが、開発者の意志は伝わってきた。 それが低質なユーザーエクスペリエンスを提供することになっていたのかもしれないが。

これらiPhoneのIMの特徴は、今回のソフトウェアアップデートによって払拭された。 IMは一般的な連文節変換になり、錯迷のタイポ補正も消えた。 つまらなくなった気もするが、先のIMは、開発者の理想を押しつけていただけではなく、完成度の低い製品をユーザーに提供したことで利便性を損なっていたと感じた。
この転換が行われた理由が動作速度向上の目的の他にもあるのなら、どのような理由からか知りたい。

最近知ったのだが、最初にiPhoneを手にしたときに感動した、日本語のフリック入力は、「Hanabi」という橋本佳幸氏が作った入力方式と同じものだった。

iPhoneの日本語入力は「Hanabi」だ!

うーん。これもジョブズの現実歪曲空間というやつだろうか。

コメントをどうぞ